RAP.大改造 前編


在りし日の我がリアルアーケードPRO.(以下、RAP.と表記します)。モニタの向きが面白いことになっていますがお気になさらず・・・・・。
遂にこいつに、セイミツレバーを載せるときが来ました!
googleで検索して見つけたこのページを参考にしながら作業を進めていきます。この記事自体も多分に影響を受けていますね。著作権とか大丈夫かな・・・・・・。
今回は当初から記事にする積もりだったので、写真バチバチ撮りまくりです。作業工程も写真満載でお伝えしますよ〜。

はい、では早速さくっと天板オープン。
まずはすぐに終わりそうなボタンの取り替えからやっちゃいます。

早速Aボタン*1を取り外し。でもこのファストン端子が固いこと。非力なボクはペンチを使って引き抜かないとダメでした・・・。でもあれ素手でやったら絶対痛くなるってば。
ボタン本体は両側のツメを押さえて簡単に取れました。

OBSF-30-RG。ボタンを横に動かしてもあんまりブレないし、押した感触がRAP.付属のよりもシャープな感じがします。まあ、新品だからというのもあるんでしょうが。
早速取り付けたのですが、天版の穴に比べてボタンの径が微妙に大きかった*2らしく、無理矢理押し込んだらガリッと少しばかり削れたよーな音がしちゃいました。でも、ここで敢えてボタンを削ったり天版の穴を広げたりする必要はないと思います。逆を返せば、ぴったり填っているからブレることもないワケですし。

その手でファストンを挿してしまいます。挿す方はスムーズにいきました。
ボタン交換は滞りなく済んだので、次はいよいよレバーの換装です。

憧れのLS-32・・・!!ボールは据え付けるため外してあります。後ろに見えるのは外した三和レバーですね。その後ろに見えるのはモーダ・ネロ嬢ですね。

取り敢えず"合い"の確認で置いてみました。三和レバーはベース金物の向きが縦ですが、LS-32のSSベースは横向きです。

しかし横向きの方は穴は空いてるんですがネジが切ってないんですね。

そこで、タップの出番です。穴にネジを切るための工具です。タップ使うのなんて中学の時に技術の授業でドライバー作ったとき以来だなあ。

穴に垂直になるように刺して、ぐりぐりと回していきます。精度を求める場所でもないし、そんなに神経質にならなくてもいいやーと結構軽い気持ちでやっていましたが、特に問題もなくネジ山を切ることが出来ました。でも下手をするとネジが抜けなくなっちゃったりする(かも知れない)ので、油断は禁物です。
削った時に出る金属は忘れずに取り除きましょう〜。ちなみにボクは掃除機を持ってくるのが面倒だったので、エアダスターで吹き飛ばしちゃいました。(^^;

四方全て切り終わり、ネジが締められるようになりました。
さて、お次はレバーに繋ぐリード線の加工です。参考ページではレバーの端子部に直でリード線をはんだ付けしていたのですが、ボクはちょっとカッコつけてファストン端子を使ってみようと思っちまったのです。
 袋から出した時点では全部繋がっているのでひとつずつカットして、プラモでいうところのゲートを取っていきます。しかし……
うおお!ニッパがない!!
部屋の中をいくら探しても見つからなかったので、仕方なく下の工具箱を漁ってやっとこ見つけました。

本当はヤスリもかけてもっと綺麗に整えたかったのですが、手元に綺麗に削れるヤスリが見当たらなかったので断念しました・・・。

試しにひとつ付けてみました。ヤスリがけしなくてもちゃんと填ってくれたので、ゲートはおおかた取れていれば問題なさそうです。そんなに神経質になる必要ないみたい。
しかしファストンってカタいなあ・・・・。ま、ゆるゆるでスッポ抜けても困るんですけどね。
整形が終わったのでリード線と繋ぐ準備をします。RAP.のレバー用ハーネスは三和レバーのプリント基板向けなので端子がついていますが、セイミツレバーにはこのままでは使えないので端子部はカットしちゃいます。リード線の長さもこのままでは足りないので買ってきたハーネスで継ぎ足すことにしますが、作業性を考えてまず延長するリード線にファストン端子を取り付けることにしました。
 ファストン端子の取り付けはこちらのページを参考にさせてもらいました。
リード線の被覆を咬ませる部分(ツメの長い方)を開いて、リード線を通してからツメ部分を曲げて圧着していきます。この時まだ被覆が剥いてある部分と接触するところ(真ん中の部分)は開けたままです。

取り敢えずひとつ作ってみました。
ツメの部分が重なっているのですが、ボタンのリード線に付いてるファストンを見てみると両側を巻き込む感じに処理*3してあったので、それに近い状態にできるよう広げた後に先の部分を折り曲げてみました。


広げる作業のイメージ図です。左から、無加工を→広げて→折り曲げるの2段階。

小さくて解りづらいかもしれませんが、巻き込みに成功した(っぽい)例です。
ただこの金属、軟らかいので何度も直したりしていると折れちゃうので注意が必要ですね。
 ファストンの留め方は、いちおう左右均等に閉じていくように心掛けてはいましたが半ば無理矢理力で潰してしまっている感じでした。何しろやったことがない作業、しかも軽くネットで調べても詳しく載っているところはなかったので、想像で頑張るしかなかったのです。
 一通り付け終わってからネットをだらだら眺めていたら、ファストンを圧着する専用の工具*4なんてのがあることを知りました。*5なんだかあんまり参考になりそうなことを書けていませんが、取り敢えず懐に余裕のある方はファストン圧着工具を買われてはどうでしょう。余裕のない方は・・・・・・・・・・うーん、気合いと根性と練習で・・・・。(ぉ
 続いて、リード線の剥いてある部分を閉じていきます。4本あるうちの最初2本はファストンのツメを閉じてからはんだを流し込んだのですが、後半の2本はツメを閉じる前にまずリード線をはんだで接合し、その後ファストンのツメを閉じてからはんだを流し込んでみました。
参考にしたページのやり方は前者だったんですが、それだと端子とリード線がちゃんと付かないことがあるのではないか、と思ってボクは後者を試してみました。
どちらが良い!という答えは出せなかったんですが、閉じる前にはんだで固定するやり方はツメを閉じた時に はんだが割れるか剥離してしまうかも知れないな、とも思いました。実際に検証したワケではないので、何とも云えないですが・・・。作業の工程数的にも先にツメ閉じちゃった方がひと手間少なくて済むんですね。

うーん、ずらずらと文章ばっかりになってしまいましたね・・・・。はんだごてを使う作業は危ないので気を抜けないし、両手を使うということもあって写真を撮る余裕がありませんでした。今思えばちょっと残念ですが、危害予防は徹底したいので、ご容赦ください。

さてさて、ファストンが付いた入力用の延長リード線4本を本体のリード線と繋いでいきます。
接合部を剥き出しのままにしておくのは何となく不安だったんですが、ビニールテープは経年でべったべたになるよねとメッセで相談した友人くろき氏から云われ、何かないかと工具箱をごそごそやってると・・・・・・・・・いいものがありました!

自転車の虫ゴム!
内径、長さともにほぼぴったりなサイズでした。工具箱には1本しかなかったので、99だったローソンの百均に買いに行きました。

だいたい18時50分くらいから作業を始めていたので、もう2時間経っていたんですね。作業が楽しいと、時間の流れが早い早い。

商品名 メーカー 単価 個数 小計 購入店
虫ゴム・バルブセット ¥105- 1 ¥105- LAWSON 100 STORE

百均の商品って、実は工作に流用したり代用品として使えるものがたくさんあるんですよね。そういうものを発見する楽しみもある百均、ボクは結構好きです。

早速買ってきた虫ゴムを通して、リード線を繋いでいきます。
本体側のリード線が細くて被覆を剥くのも繋ぐのも苦労しました。繋いだ後も、千切れやしないかとヒヤヒヤもんです。(^^;

次は、"GND"*6を組み立てて行きます。入力用に切ったJLF-Hハーネスの残りを使います。だいたい50cmくらいあったのを30cm入力用に、残り20cmをGND用に分割しました。

こんな感じで環状にしていきます。四つ葉のクローバーにも見えますね。
上の図で云うところの左上は、リード線3本を束ねなければいけません。でも、

3本全部挟んじゃう・・・・・・・・・・・・これはいくらなんでも無理があるよねえ・・・・・。
どう頑張ってもファストンのツメをちゃんと閉じられそうにありません。うーん困ったぞ。

取り敢えず"左上"は保留にして、2本の部分を作ることにしました。
まず2本を束ねてはんだ付けした後、ファストン端子を取り付けていきます。リード線2本はなんとかなりました。
さて、残った"鬼門"はどうしたものか・・・・。
ぽくぽくぽく ちーん
いいこと思いついちゃった!!!

こういう風にバイパスしてみるの、どっすか!?

思い立ったがキチ、すぐに作業に移ります。
ファストンから4-50mmくらいのところを10mmほど剥いてしまいます。切らないように細心の注意を払いながら・・・。

剥いたところに、2本を巻いてはんだ付けします。

はんだ付けが終了したところ。

虫ゴム単体のものがなくなっていたのでバルブに付いていたものを外して使ったのですが、バルブに付いていた部分がちょうど拡張されていてうまいこと3本とも被うことができました。

GND配線の組み立て完了〜。
ちなみにこの工法、個人的にはかなり妙案だとは思うのですが如何せんド素人の考えたことなので正直あんまりオススメは出来ません・・・。
もしかすると、端子に直ではんだ付けしてしまった方がよかったのかも知れませんね。ただそれだと交換がめんどくさいことになりそうです。

GNDの組み立てが終わった頃にくろき氏から

という意見を頂きました。

上図の要領で、GNDはリード線1本で作っちゃうことも出来るってことですよね。流石にバラして作り直すだけの気力は残っていなかったのでこのアイディアはお蔵入りになってしまいましたが、今度リード線とファストン買ってきて試してみたいですね。

さあ、作業もいよいよ大詰めです。俄然テンション揚がって参りました。

まずは入力用の4本を参考ページさんに従って、「赤…上、オレンジ…下、黄…右、緑…左」で接続していきます。

ガンバッテ作ったGNDも挿して、取り敢えず天板は開けたままで動作確認してみます。
コンパネ開いてー、ゲームコントローラのプロパティ開いてー、スティックを上下左右にー・・・・・・って
・・・あれっ!?
上が左に下が右に、右が上に左が下に、月は東に日は西に。これはいったいどういうことですか・・・・・。
正直かなりテンパりましたが、疲れと眠気が顔を出してきたので原因究明はせずに取り敢えずリード線を挿し直して正しい方向に修正しました。

今になって気づきましたが、あの時ボクはスイッチ自体に方向性はないと思いこんでいたので深く考えずにベースが填る方向、即ち90°回転した向きで取り付けてしまっていました。恐らくスイッチには方向が決められているんだと思います。


動作確認が終わったのでビス止めを邪魔していたので外していたサブガイドを取り付け、あとは天板を閉じるだけです。しかし、ここへ来て大きな問題が・・・・・。

ファストン端子と基板の台座がぶつかって天板が閉じない!!
なんということでしょう。眠いし早く終わらせたいし、何よりここまで来たというのに・・・。
・・・・・・仕方ありませんねぇ。

バァーン
出でよ、鋸!!!
一抹の不安が過ぎるけど、もう後戻りは出来ない・・・!!!!

赤い部分を全摘してしまいます。してしまいますったらしてしまいます。

ぎこぎこごりごり……。しかしこの部分、すごく鋸が入れにくいんですね。考えなしに引いていると他の部位まで傷つけてしまいます。おまけに妙に厚いんです。厚いってことは、強度が必要ってことだよね・・・・。やっぱりいじらない方がよかったのかな………。
ええい後悔先に立たず!自分がやっていることは間違っていない!!そう自分に言い聞かせながら鋸で縦に切り込みを入れてニッパやカッターを使ってちょっとずつ切除していきます。しかしなかなか捗らない。他に何か有効な道具はないものかと工具箱を漁ってみると・・・・?

ありました。高校のときに買ったデザインナイフ(で、いいんだろうか・・・?)です。刃が大きく、しかも3種類付いてくるのに惹かれて衝動買いしちまったものです。*7この鑿刃タイプでガンガン削っていきます。作業性が格段に上がりました。

シィイイイイイイイイイイッ
術式終了しました。成功です・・・!
時計を見やると既に日付が変わっていました。時間的にマズいなとは思いつつ、掃除機を持ってきて出た屑を吸い取りました。ペーパーがけもしようかと思ったんですが忘れてそのまま閉じてしまいました。
0018時、状況終了です。1850時に始めてから飯も忘れて5時間以上、ほとんどぶっ通しで作業をしてました。

出来!!

早速HELLSINKER.で動作確認です。しかし……
ボールの位置が高い!!!*8
これじゃ三和レバーと変わらない!憧れのSSベースにまさかこんな落とし穴があったなんて・・・・・・。
眠い目こすりながらあれこれ考えた末、やらないよりはやってみた方がいいと思ったので、

ベースを外して…

ジャーン
ひっくり返してみました。

横から見ると、こんな感じ。
さあーこれでどうだ・・・・・・。
しかし。しかし。だがしかし。

低っ!!!!
何これ・・・・!!
ボクはいわゆる"ワイン持ち"なんですが、

指が全ッ然入れられませーん。
スコヤを当ててみたんですが、

15mmないですよ、これ・・・・・。
なんてこった・・・・。
ちらーっと、厭な予感はしたんですよねえ・・・・レバー買ったときに。もしこれでボールの位置高すぎたらどうしようって、思いはしたんですが。まさか本当に高いとはね・・・・。
MSベース買うしかないですね。ここまでやって諦めるのももったいないですし。
そうしてボクは、明日朝イチで秋葉に行くべく03時くらいに床についたのでした…。

つづく!

*1:PS2コントローラ的にはL1ボタンですね。

*2:ボタン自体、付属のに比べてひとまわり大きいかも知れません。

*3:でもこれは如何にもマシンメイドって感じだから、100%マネるのは絶対無理でしょう。

*4:ペンチみたいな形をしてました。

*5:まあ知っていても買ったかどうかは解りませんが・・・・。いやほら、お財布事情的にですね・・・・・・・。

*6:くろき氏に聞いてみると、GNDについて教えてくれました。GNDってグラウンドの略なんですね・・・・・・・・全然知らなかった・・・・。

*7:ボクは文房具に関しては本当に財布の紐が緩いです。困ったもんだ・・・。

*8:軸の動きが固めでボールの位置が低いレバーが好みなんです。